2016 WEEK 14 Raiders 13 - 21 Chiefs
氷点下の気温の中、今シーズン最も重要な試合が行われました。対戦相手はチーフス。Week 6にはホームで対戦して敗れているだけに、地区優勝のためには勝っておかなければならない試合でした。しかし、敵地でも再び敗戦。前回は惨敗でしたが、今回は勝てる試合を落としてしまった感があります。
ディフェンスはなかなか良かったと言えるでしょう。前半はQBスミスに200ヤードも投げられましたが、後半はアジャストして得点を許さず。試合を通してランを止め続けて、守備からの失点は14点に抑えました。
問題だったのは、オフェンスとスペシャルチーム。ランオフェンスは完全復活して、問題ありませんでした。しかし、何も良いところがなかったのはパスオフェンス。指の影響か寒さの影響か、QBカーのパスが定まらず、しかもレシーバー陣がドロップを連発し、通るはずのパスが全く通らず。オフェンスのリズムが出ないまま、試合終了となりました。
そして、スペシャルチーム。PキングのミスパントからリターンTDを許し、さらにはミススナップからFGを失敗。これで10点を損してしまい、敗戦の大きな要因となりました。反則も多く、統制がとれていない感じもしました。
第1Q
OAK陣23:RBマレーのランがノーゲインのあと、WRクラブツリーへの3ヤードパスで3rdダウン7。WRクラブツリーへのパス失敗。パントをWRヒルがマフ。LB/DEカウザーがリカバー。
KC陣38:WRロバーツへのパス失敗、RBマレーの5ヤードランで3rdダウン5。WRクーパーへの5ヤードパスで1stダウン。KCがチャレンジするも覆らず。RBマレーの2ヤードランのあと、WRクーパーへの3ヤードパスが通るも、CBネルソンのタックルを受けてファンブル。CBピータースがリカバー。レビューの結果、判定が覆ってパス失敗で3rdダウン8。WRロバーツへのパス失敗。Kジャニコウスキーの44ヤードFG成功。
KC陣25:TEケルシーへのパス失敗が続いて3rdダウン10。WRコンリーへの39ヤードパスで1stダウン、OAK陣36。RBウェアの3ヤード、4ヤードランで3rdダウン3。WRヒルの2ヤードランで4thダウン1。ギャンブルするも、RBウェアのランは1ヤード止まり。
OAK陣27:RBマレーの5ヤードランのあと、続くランがノーゲインで3rdダウン5。DLヌーネスロークスとOLBヒューストンがQBカーをサック。パント。
KC陣31:RBウェアの4ヤードラン、WRトーマスへの1ヤードパスで3rdダウン5。TEケルシーへの15ヤードパスで1stダウン、OAK陣49。TEケルシーのフォルススタートで5ヤード罰退。WRヒルへの1ヤードパス、RBウェアへのパス失敗で3rdダウン14。DTウォードのニュートラルゾーンインフラクションで5ヤード罰退。WRコンリーへのパス失敗。パント。
OAK陣9:WRクーパーへの2ヤードパス、RBリシャードの4ヤードランで3rdダウン4。TEリベラへのパス失敗。パント。
KC陣30:WRマクリンへの16ヤードパスで1stダウン。RBウェアの2ヤードラン、TEケルシーへの16ヤードパスで1stダウン、OAK陣36。
第2Q
OAK陣36:WRウィルソンへのパス失敗のあと、WRヒルへの36ヤードTDパス。
OAK陣25:RBマレーの7ヤードラン、WRクラブツリーへのパス失敗で3rdダウン3。QBカーのスクランブルは2ヤード止まり。パント。
KC陣22:RBウェアの1ヤードランのあと、QBスミスのパスをDTウィリアムスがカット。QBスミスがキャッチして3ヤードゲイン、3rdダウン6。TEケルシーへの28ヤードパスで1stダウン、OAK陣46。RBウェアの6ヤードランが出るも、RGデュバニーターディフのホールディングで取り消し。WRコンリーへの31ヤードパスで1stダウン、OAK陣25。DEマックのオフサイドで5ヤード罰退。WRヒルへの16ヤードパスで1stダウン。RBウェアの1ヤードランのあと、RBウエストの3ヤードTDラン。
OAK陣26:Tワトソンのフォルススタートで5ヤード罰退。RBリシャードのランがノーゲインのあと、RBマレーへのパス失敗で3rdダウン15。FBオラワレへのパスは8ヤード止まり。RBジョーンズのアウトオブバウンズでパントの蹴り直し。2度目のパントでWRヒルの78ヤードリターンTD。
OAK陣8:WRクーパーへの10ヤードパスで1stダウン。QBカーの1ヤードのスクランブル、RBマレーの4ヤードランで3rdダウン5。TEウォルフォードへの18ヤードパスで1stダウン。RBマレーの7ヤード、2ヤードランで3rdダウン1。RBマレーの11ヤードランで1stダウン、KC陣39。TEリベラへの11ヤードパスで1stダウン。2ミニッツ。RBリシャードへのパス失敗、WRクーパーへの9ヤードパスで3rdダウン1。RBマレーの5ヤードランで1stダウン。WRロバーツへのパスが1ヤードのロス、WRクラブツリーへの12ヤードパスで1stダウン。WRクーパーへのパス失敗も、CBミッチェルのパスインターフェアでゴール前1ヤードから1stダウン10。RBマレーのランがノーゲインと判定されるも、オフィシャルレビューの結果、判定が覆って、RBマレーの1ヤードラン。
KC陣30:ニーダウンで前半終了。
第3Q
KC陣18:WRヒルへの5ヤードパスのあと、WRマクリンへのパスをCBキャリーがINT。
KC陣18:WRロバーツへのパス失敗、RBマレーの4ヤードランで3rdダウン6。WRロバーツへのパス失敗。Kジャニコウスキーの33ヤードFG成功。
KC陣24:DEマックがQBスミスをサックしてファンブルを誘発。DEオートリーがリカバー。
KC陣18:TEリベラへのパス失敗、RBマレーの11ヤードランで1stダウン。RBマレーのランがノーゲインとなって、TEウォルフォードのホールディングで10ヤード罰退。RBリシャードへのパス失敗、WRクラブツリーへのパスがノーゲインで3rdダウン17。WRロバーツへのパス失敗。FGでLSコンドのスナップが乱れてPキングがファンブル。リカバーして走るも5ヤード止まり。
KC陣21:RBウェアの2ヤードラン。DTウォードのフェイスマスクで15ヤード罰退。RBウエストの1ヤードランのあと、QBスミスのディレーオブゲームで5ヤード罰退。WRヒルへの4ヤードパスで3rdダウン10。TEケルシーへのパスは8ヤード止まり。パント。
OAK陣9:RBマレーの3ヤード、7ヤードランで1stダウン。RBマレーの1ヤードラン、WRクーパーへのパス失敗で3rdダウン9。WRクラブツリーへのパス失敗。パント。
KC陣38:RBウェアの6ヤード、5ヤードランで1stダウン。RBウェアの7ヤードランでOAK陣44。RBウェアの2ヤードランで3rdダウン1。TEケルシーへのパス失敗で4thダウン1。ハードカウントを仕掛けるもディレーオブゲームで5ヤード罰退。パント。
OAK陣15:WRクーパーへの3ヤードパス、RBマレーの8ヤードランで1stダウン。TEリベラへの14ヤードパスで1stダウン。TEリベラへの1ヤードパス、TEウォルフォードへのパス失敗で3rdダウン9。RBリシャードへのパス失敗。パント。
KC陣10:RBウェアの4ヤードランが出るも、LTフィッシャーのホールディングで7ヤード罰退。
第4Q
KC陣7:TEケルシーへの34ヤードパスで1stダウン。RBウェアの4ヤード、2ヤードランで3rdダウン4。QBスミスの6ヤードのスクランブルで1stダウン。RBウェアへの7ヤードパス、ランが1ヤードのロスで3rdダウン4。WRマクリンへのパス失敗。パント。
OAK陣13:WRクーパーへのパス失敗、RBマレーの12ヤードランで1stダウン。RBマレーの3ヤードラン、WRロバーツへのパス失敗で3rdダウン7。WRクーパーへのパス失敗。パント。
KC陣50:QBスミスがパス投げ捨て、RBウェアのランがノーゲインで3rdダウン10。WRヒルへのパスは6ヤード止まり。パント。
OAK陣15:RBリシャードの8ヤードラン、WRクラブツリーへの6ヤードパスで1stダウン。RBリシャードの4ヤードランが続いて3rdダウン2。RBマレーの2ヤードランで1stダウン。WRクラブツリーへのパス失敗も、CBネルソンのパスインターフェアでKC陣42から1stダウン10。TEウォルフォードへの3ヤードパス、RBマレーの3ヤードランで3rdダウン4。WRクーパーへのパス失敗で4thダウン4。WRロバーツへの13ヤードパスでギャンブル成功。RBリシャードへのパス失敗、9ヤードランで3rdダウン1。WRホームズへのパス失敗で4thダウン1。RTハワードのフォルススタートで5ヤード罰退。WRロバーツへのパス失敗。
KC陣19:RBウェアの8ヤードラン、続いてのランがノーゲインで3rdダウン2。RBウェアの2ヤードランで1stダウン。オフィシャルレビューが行われるも、判定は覆らず。2度のニーダウンで試合終了。
今週はトータルヤードでは負けたものの、ターンオーバーを3回も奪って、このスタッツ的には勝ってもおかしくはなかった。 だが、詳細を見ていくと、敗北の理由が浮かび上がってくる。
まず、3rdダウン成功率が悪い。27.8%ではドライブを継続できなくて当然。この原因は、パスの成功率が悪かったこと。成功率41.5%はQBカーのキャリア2番目の悪さ。カーのコントロールが悪かった上、レシーバー陣がドロップを連発するようではどうしようもない。
そして、ターンオーバーを奪いながらも勝てなかった最大の要因は決定力不足。レッドゾーンには4回入ったが、1回しかTDまで至らず。うち2回はターンオーバーから得たチャンスだったが、一方はFG止まり、もう一方はスナップが乱れてFGすら決められなかった。
PASSING
- QBカーは、17/41、117ヤード、0TD、0INTで、レーティング49.1。
- 成功率(41.5%)、獲得ヤードはシーズンワースト。レーティング、平均ヤード(2.9)はキャリアワースト。
- 浮いたパスやオーバースローを連発して、ワイドオープンのターゲットには投げられない、という最悪のパフォーマンス。10ヤード以上のパスは、2/13、32ヤード、レーティング39.6。ここまでロングパスが通らないカーは初めて見た。
- 44回のドロップバックで9回しかプレッシャーを受けなかった。にもかかわらず、プレッシャーのかかっていない場面で、15/34、85ヤード、レーティング51.4という酷い有り様。
- PFFのグレードは45.3。前回のKC戦では35.8だった。グレードが70を超えなかったのは今シーズン3回しかないが、うち2回がKC戦。ここまで相性が悪いとは思わなかった。
- キャリア通算パス成功数1,000回を突破。デビューから3年以内での達成はNFL史上4人目。
RUSHING
- チームラッシングは、31回135ヤード(平均4.4)、1TD。2試合続けて100ヤード超え。
- RBマレーは、22回103ヤード(平均4.7)、1TD。ゴール前1ヤードから、腕を伸ばしてボールをエンドゾーンへ差し込む、技ありのTDラン。3試合連続TD。今シーズン2度目の100ヤード超え。
- RBリシャードは、6回29ヤード(平均4.8)。後半は4回25ヤード(平均6.3)と良いランが出ていたが、それほど持たせてもらえなかった。
- 3試合振りにアクティブ登録されたRBワシントンは、ランもレシーブもゼロ。ここまで使われないとなると、何かあったと思われても仕方ないだろう。今はランが出ているので、批判は少ないが。
- ここ3試合、RBマレーは平均20.3回も走っている。彼の負担を減らすという話はどこへ行ってしまったのか。
- FBオラワレは、レシーブ1回8ヤードのみ。
RECEIVING
- WRクーパーは、5回29ヤード(平均5.8)。マンツーマンのカバーを振り切れず、CBピータースを振り切ったと思えば、ロングパスを痛恨のドロップ。記録的にはいいことが多く、デビューから2年連続でレシーブ70回、1,000ヤード超え。前者はNFL史上8人目、後者は1970年以降で7人目、両者を同時に達成するのは3人目。
- WRクラブツリーは、4回21ヤード(平均5.3)。WRロバーツは、2回12ヤード(平均6.0)。ドロップを連発した戦犯。PFF曰く、前者は今シーズンのドロップ王とのこと。
- クーパー、クラブツリー、ロバーツは合計25回ターゲットになっているが、レシーブ11回、62ヤード止まり。レシーバーがここまで足を引っ張っては勝てなくて当然。
- TEウォルフォードは、2回21ヤード(平均10.5)。TEリベラは、3回26ヤード(平均8.7)。
OFFENSIVE LINE
- 先発は、LTペン、LGアレキサンダー、Cハドソン、RGジャクソン、RTハワード。
- LGオセメレは病気で欠場した。LGアレキサンダーの先発は4回目。G/Cフェリシアーノとローテーションしながらプレー。
- 許したサックは1回。RTハワードがOLBヒューストンを、RGジャクソンがDLヌーネスロークスを漏らした。
- RBマレーもRBリシャードも平均4ヤード以上走れていて、スタッツからもランブロックの良さがうかがえる。LTペン、Cハドソンは流石の安定感。
FRONT SEVEN
- 先発DLは、DEオートリー、DTウォード、NTウィリアムス、DEマック。
- DEオートリーは、2タックル(1ソロ)、1FR。DEマックのストリップサックのあと、ファンブルさせたボールをリカバー。FRは今シーズン2回目。
- DEマックは、3タックル(2ソロ)、1サック、1FF。ここ8試合はすべてサックを記録していて、10サック。3試合連続ストリップサック。ここ6試合では、8サック、5FF、3FR、1INT、1TDという圧巻のスタッツ。数字には表れないが、ランディフェンスもかなり良かった。
- 先発LBは、SLBアービン、MLBライリー、WLBスミス。
- LB/DEカウザーは、1タックル、1FR(ST)。WRヒルがマフしたパントをリカバーして、キャリア初のターンオーバーを記録。
SECONDARY
- 先発CBは、LCBアマーソン、RCBスミス。
- CBキャリーは、1タックル、1INT、2PD。WRマクリンへのパスをINT。
- 先発Sは、FSネルソン、SSアレン。
- Sジョセフ(足指)が欠場して、今シーズン初先発したSアレンは、チームトップの8タックル(6ソロ)。RBウェアのランを止めて、ギャンブルを失敗させるなど、ランディフェンスではかなり良い働きをした。
AGAINST PASSING
- QBスミスは、17/26、264ヤード、1TD、1INTで、レーティング95.7。
- 前半と後半は、全く別のチームかと思うほど明暗が分かれた。前半は、11/16、202ヤード、1TD、1INTで、レーティング132.3。後半は、6/10、62ヤード、0TD、1INTで、レーティング36.3。
- 前半はCBアマーソンがやられまくった。WRコンリーには39ヤード、31ヤードパスを、WRヒルには36ヤードTDパスを、WRマクリンには16ヤードパスを許すなど、散々な状態だった。
- CBヘイデンの故障からチャンスを掴んだCBキャリーだが、ここ2試合は悪くないパフォーマンスを見せている。WRマクリンへのパスをINTした他、スクリーンパスを素早くつぶしたり、WRマクリンへのパスをカットしたりと、今後を期待させる活躍。
- パスラッシュは良くも悪くもなかった。DEマックこそサックを決めてプレッシャーをかけていたが、LBアービンを始めとする他の選手は目立たず。
AGAINST RUSHING
- チームラッシングは、27回65ヤード(平均2.4)、1TD。最長でも8ヤードしか許さず、地上戦では圧勝だった。
- RBウェアには20回56ヤード(平均2.8)しか走られず。エースをよく抑えた。
- ギャンブルを阻止したSアレンのランストップは見事。抜けかけたRBウェアに最高のタイミングでタックルが決まった。
SPECIAL TEAMS
- Kジャニコウスキーは、2回のFGと1回のPATを成功。
- Pキングは、8回348ヤード(平均43.5)、最長54ヤード。50ヤード以上のパントは、リーグトップの29回。
- 立ち上がりは最高だった。PキングのパントをWRヒルがマフして、LB/DEカウザーがリカバー。敵陣からのオフェンス機会を得て、先制点をあげることができた。
- それ以降は最低の一言。WRヒルに78ヤードのパントリターンTDを食らった。カバーチームは左サイドへ走っていったが、Pキングがミドルゾーンに蹴ってしまった。だが、これは蹴り直しのパント。元々は29ヤード地点で彼を抑えていたのに、RBジョーンズが反則をとられた。
- DEマックのストリップサックから攻撃権を得たあと、35ヤードFGを失敗。LSコンドのスナップが乱れて、Pキングもそれをカバーしきれず。このミスがモメンタムを掴みきれなかった大きな原因だろう。
- この試合は8点差で負けたが、あのパントリターンTDとFG失敗で10点を失っている。パスオフェンスとともに、戦犯と言わざるをえない。
TURNOVERS
- 今週は、テイクアウェイ3回、ギブアウェイ0回。
- 第1Q:WRヒルがマフしたパントをLB/DEカウザーがリカバー。
- 第3Q:WRマクリンへのパスをCBキャリーがINT。QBスミスをDEマックがサック、ファンブルしたボールをDEオートリーがリカバー。
- 今シーズンは、テイクアウェイ24回、ギブアウェイ9回。マージン+15は、KCを抜いてリーグトップ。
PENALTIES
- OAKの反則は、10回82ヤード。KCの反則は、9回73ヤード。
- 第1Q:DTウォードのニュートラルゾーンインフラクション。
- 第2Q:DEマックのオフサイド。LBアービンのイリーガルユーズオブハンズ。Tワトソンのフォルススタート。パントリターン中、RBジョーンズのアウトオブバウンズ、Pキングのアンスポーツマンライクコンダクト。キックオフリターン中、LBジェームズのホールディング、LBベイツのオフサイド。
- 第3Q:TEウォルフォードのホールディング。DTウォードのフェイスマスク。パントリターン中、LBベイツのイリーガルブロック。
- 第4Q:RTハワードのフォルススタート。
INJURIES
- アクティブ登録を外れたのは、QBクック、CBハミルトン、Sジョセフ(足指)、G/Tオセメレ(病気)、DTレイサム(足首)、LBカルフーン(ひざ)、DTマギー(足首)。
- Sジョセフ、LBカルフーン、DTマギーは今週の練習を全休。DTレイサムは水曜日のみ部分参加していた。
- G/Tオセメレは試合当日になって病気で欠場することが発表された。病気の詳細は分かっていないが、当日の朝は病院に治療を受けに行ったよう。試合には出場できなかったが、チームと一緒にオークランドに戻るらしいので、重症ではないと思われる。
- QBカーは今週も右手小指を固定してプレー。また、ショットガンとピストルでしかプレーせず、アンダーセンターからのスナップを受けることはなかった。ハンドオフを逆手で行っている映像が紹介されて、状態を心配する論調が強まっている。ただ、今週のパフォーマンスの悪さは、それ以前の問題だろう。
- WRクラブツリーが左手薬指を痛めた。先週の試合でも痛めていて、X線検査を受けることになった。
この試合前まで6連勝していましたが、苦手のチーフス相手にあえなく敗戦。最後に敗れたのもチーフスで、本当に彼らには勝てません。直接対決で2敗してしまい、勝率で並んだ場合は、タイブレークで下位に回ることが確定しました。つまり、残りの3試合を全勝で終えても、チーフスが全勝してしまえば、地区優勝できないということです。
内容的には、かなり悪かったと思います。良かったのは、ディフェンスとランオフェンスだけ。先週はボロボロたったランディフェンスが改善されて、前半はボコボコにされたパスディフェンスも、後半はきっちりアジャストできていました。ランオフェンスも数週間前の良い状態に戻ってきています。
視聴者をガッカリさせたのは、何と言ってもパスオフェンスとスペシャルチーム。QBカーもレシーバー陣も精彩を欠いて、持ち味のパスが全く機能せず。寒さが苦手だというのなら、プレーオフでは勝てる望みがありません。カーの指の状態が悪いとしても、出場してしまえば言い訳は許されません。
スペシャルチームは、こんな日もあるかな、というのが個人的な思いです。どんな優秀なQBでもINTすることはありますし、どんな優秀なPでもミスを犯すことはあります。ラフな一日だったのは確かですが、これを機に反省してくれれば、それで良し。
同じことはオフェンスにも言えるかもしれません。これまで、プレーコールには攻守問わず批判が飛んできました。まだまだ課題は残されていますが、開幕直後に比べれば、チームとしての完成度は(ほんの少しだとしても)上がってきています。
と言いつつ、ひとつだけ不満を述べさせてもらいます。それは、この日の最後のドライブで、KC陣14まで攻め込んだあとの、3rdダウン1でのコールに対してです。このプレーでは、WRホームズへのTDパスを狙いましたが、CBピータースにカットされてパス失敗。このあとの4thダウン1では、RTハワードがフォルススタートを犯しましたが、それよりもこのパスの方が問題だと思います。
この試合では、コンスタントにランが出続けていました。RBマレーのランで十分1stダウンをとれたのではないでしょうか。時計は2ミニッツで止まりましたし、一刻も早くTDが欲しかったとすれば、それはこのドライブをのんびり進めていたことと矛盾します。
今シーズンは、こういうハイリスクハイリターンなコールが多いと感じています。とりあえず1stダウン、という場面で一気にTDパスを投げて、しかもそれが通ってしまう。そういうプレーを何度か見てきました。この傾向を好意的に受け取るかどうかは個人差があるでしょうが、勝ち切るための判断としては、どうなんでしょう?
まあ、こういった批判は、勝ってしまえば消え去ります。次週は敵地でのSD戦ですが、今週がTNFだったおかげで、短めのバイウィークがやってきます。この期間に休養をとって、今後の戦略をしっかり練ってもらえれば問題ありません。
まだ地区優勝の可能性は潰えていません。少しずつチームは成長してきていますし、残り3試合がどうなるのか、不安はありますが楽しみでもあります。