Raider Island

ラスベガス・レイダーズのファンブログです。

2016 WEEK 6 Chiefs 26 - 10 Raiders

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 いやあ、ここまで大敗すると辛いです。ヒヤヒヤさせられても、勝った方が嬉しいですし、気分良く1週間のスタートが切れるんだと、再認識しました。悪いところを出し切った試合だけに、次週は好転してくれるといいんですが……

 

PASSING

  • 先発QBカーは、パス34回中22回成功(64.7%)、225ヤード、1TD、1INT。レイティングは81.1だった。スクランブルには3回出て、8ヤード(平均2.7)。
  • 試合開始直後のドライブでは、WRホームズへ3ヤードのTDパス。12試合連続TDは現役3位(コルツのQBラックとパッカーズのQBロジャースが14試合連続)。
  • 雨の影響があるとはいえ、ファンブル2回(ロスト1回)を犯したのは痛い。1回目はスナップを掴み損ねたが、RBワシントンがリカバー。2回目はサックされた際のファンブルで、LBハリにリカバーされてロストした。
  • CBピータースへの軽率なINTの他、LBマーチリラードにもあわやINTのパスを投げていた。上のファンブルロストと合わせて2回のターンオーバーを犯し、オフェンスのリズムを作れなかった。
  • プレッシャーがない場面でのレイティングが100.1だったのに対して、プレッシャー下では35.6という信じられない数値まで低下している。勿論、プレッシャーを受けること自体はカーの責任ではないが、いくら何でも悪過ぎる。
  • 今週のPFFのグレードはQBの中では最低。

RUSHING

  • チーム全体として、17回65ヤード(平均3.8)。3週連続100ヤード超えのあと、3週連続100ヤード未満。ここ3試合の平均は74ヤード。
  • 今週もRBマレー(足指)が欠場。開幕前も開幕後も色々なことを言われているが、結局ルーキーコンビでは頼りないことがハッキリした2週間だった。
  • RBワシントンは、10回49ヤード(平均4.9)。平均ヤードは悪くないが、最長ヤードは先週と同じくたった8ヤード。
  • RBリチャードは、4回8ヤード(平均2.0)。レシーブでは、2回5ヤード(平均2.5)。ランでもパスでも見せ場なし。
  • FBオラワレは1回もボールを持たず。マレーに代わって力押しのランが出せるとすれば彼なのに、何故使わなかったのか?理解に苦しむ。
  • そもそも、雨が降り、フィールドのコンディションが最悪な中、パスばかりコールした意図が読めない。チーフスはラン40回パス23回とラン偏重だったが、レイダーズはラン17回パス34回とパス偏重だった。これもマレーの影響か?
  • ただし、2ポゼッション差をつけられたことで、終盤はパス中心のオフェンスにならざるをえなかったのは確か。

RECEIVING

  • WRクーパーは、10回129ヤード(平均12.9)。100ヤード超えはキャリア8回目で、チーフス戦では初めて。ここ2週間では、16回267ヤードと調子を上げている。何だかんだ言いつつも、ドロップが減っているのも好印象。また、サイドライン際のパスをキャッチするとき、上手く足先を残す技術を身につけていた。先週のチャージャーズ戦での批判を一蹴してみせた。やはり持っているものは一味違うらしい。スキルポジションでは、今週唯一良かった選手と言ってもいいかもしれない。
  • WRクラブツリーは、2回10ヤード(平均5.0)。クーパーが爆発した一方、彼はほとんど目立たなかった。何度も滑って転んでいたので、雨でぬかるんだフィールドに対応できなかったものと思われる。1試合3回以上のレシーブ記録が途絶えてしまった。
  • WRロバーツは、3回29ヤード(平均9.7)。第1Q最後のプレーでは、スクリメージ付近でパスを受けたあと、19ヤードのロングゲインとした。ただ、今週の3回のレシーブはいずれもスクリメージ付近でのレシーブで、獲得した29ヤードは全てRACによるもの。つまり、マークを外してフリーになったわけではない。ドロップも1回あり、悪い一日だったと言える。
  • WRホームズは、2回11ヤード(平均5.5)、1TD。試合最初のドライブで、3ヤードのTDレシーブ。これで今季2TD目。
  • TEウォルフォードは、2回25ヤード(平均12.5)。第2Q終盤、残り14秒からのプレーでは、フィールド中央でパスを受けて20ヤードをゲイン。敵陣28ヤードまで侵入して、46ヤードのFGにつなげた。

OFFENSIVE LINE

  • 先発は、LTペン、LGオセメレ、Cハドソン、RGジャクソン、RTハワード。先発メンバーが全55スナップをプレー。
  • サックは2回4ヤード。一方はQBカーがファンブルロストして、他方は4thダウン失敗でターンオーバーになった。
  • 足首の怪我から復帰したRTハワードは大乱調。40回のパスブロック中7回でプレッシャーを与えてしまった。故障明けでいきなり先発だったため、まだ万全な状態とは言えなかった可能性も高い。次週以降に注目したい。
  • その他の4人は良い働きだった。特にCハドソンは、パスプロテクションでもランブロッキングでも今季最高の出来だった。試合序盤に雨が降っていなければ、ラインの優位を活かしてランが出て、試合の行方も変わったかもしれない。

DEFENSE

  • 先発DLは、DEウォード、DTウィリアムス、DTマギー、DEマック。
  • DEマックは、今季2回目のサックを記録。1ヤードをロスさせた。その他、タックル7回(ソロ5回)、ロスタックル1回、QBヒット1回。
  • 先発LBは、SLBアービン、MLBジェームズ、WLBライリー。
  • 先週のチャージャーズ戦を欠場したLBスミスが、試合途中から復帰。ディフェンスの39スナップ(61%)をプレーし、タックル4回(ソロ2回)、ロスタックル1回。
  • 先発DBは、LCBアマーソン、RCBスミス、FSネルソン、SSジョセフ。
  • Sジョセフは、チームトップのタックル9回(ソロ7回)。リーディングタックラーになるのは、先発デビューしたWeek 3以来、2回目。

AGAINST PASSING

  • QBスミスに対して、パス22回中19回成功、224ヤード、0TD、0INT。レイティングは109.1で、またも100を超えた。
  • チーフスの最初のドライブでは、DEマックのサックのあと、DEオートリーがQBスミスのスクランブルを1ヤードのゲインにとどめる、良い滑り出しだった。
  • だが、悲しいことに、これがハイライトだった。全体的にコミュニケーションミスによってパスを通されることが多く、点差の開き出した終盤には気持ちが切れて、メンタル面でもやられていた。
  • DEマックがWRウィルソンをカバーするという、目を疑う光景も見られた。当然カバーしきれるはずもなく、26ヤードのビッグゲイン。直後のプレーでRBチャールズのTDランが決まり、逆転を許した。
  • Sジョセフがまたしても狙われた。ターゲットになった4回全てキャッチされて、43ヤードを喪失。パス守備では大きな穴になってしまっている。

AGAINST RUSHING

  • チーム全体では、40回183ヤード(平均4.6)、3TD。ズタボロにやられて、今週の主たる敗因と考えられる。
  • RBウェアは、24回131ヤード(平均5.5)、1TD。ACLからの復帰の年となるRBチャールズは、9回33ヤード(平均3.7)、1TD。一部の選手に走られ出すと、全く止めることができない。
  • 第3Qのチーフス最初のドライブでは、RBウェアの45ヤードのランが出て、自陣3ヤードまで攻め込まれた。その3プレー後、TDを決められた。仕切り直しの後半開始直後としては最低のプレーだった。
  • 第2Qのチーフス最後のドライブでは、RBウェアのランをDTマギーが2ヤードロスさせて、FG(しかも失敗)に抑えた。ここだけは評価できる。
  • 個人的には、今週のDLはまずまず良かったと思っている。各々がチーフスのOL相手に善戦していたと思うが、LBのミスタックルが多く、その努力が水泡に帰してしまったのでは。

SPECIAL TEAMS

  • Kジャニコウスキーは、第2Q序盤に52ヤードのFGを失敗したものの、第2Q残り1秒で46ヤードをキッチリ決めた。雨が降る中、キックはかなり難しかったはずなので、今回の失敗をとやかく言うことはないだろう。
  • RBリチャードは、試合開始のキックオフで50ヤードのビッグリターン。敵陣46ヤードからのオフェンスをもたらして、先制TDに大きく貢献。
  • 逆に、相手のPRヒルにも50ヤードのリターンを許した。Pキングが敵陣9ヤードまでパントを蹴り込んだのに、自陣41ヤードという絶好のフィールドポジションを与えてしまった。リードを10点とされたあとのオフェンスが三凡してのパントだっただけに、流れが完全にチーフスに渡ってしまった。

PENALTIES

  • 反則は3回25ヤード。両チーム合わせて反則は5回しかなかった。今週も反則に甘かったように思う。
  • 第1Q:なし
  • 第2Q:LGオセメレのホールディング。
  • 第3Q:ディフェンスのイリーガルフォーメーション。
  • 第4Q:LTペンのホールディング。RGジャクソンのホールディング

INJURIES

  • アクティブ登録を外れたのは、QBクック、DBマクドナルド、RBマレー(足指)、DBハミルトン、Tワトソン(ふくらはぎ)Tマキャン(ひざ)Gアレキサンダー(足首)
  • TとしてプレーできるOLが3人も欠場。故障明けのRTハワードが傷んだ場合は、GカークランドがTとしてプレーするか、Week 1で見せた、LTオセメレ、RTペン体制をとる必要があった。相変わらず、綱渡り状態。
  • 試合を見る限り、新たな怪我人となる可能性があるのは、LBジェームズとRBリチャード。LBはスミスが傷んでいる上、ヒーニーがIRに入ったため、人員不足。RBもエースのマレーが戻ってこられず、ランが出ていない状況のため、さらなる怪我人が生じるのは非常に困る。

 

 攻守ともに、ほとんど良いところのない試合でした。幸いなことに、TNFでブロンコスチャージャーズに敗れていたため、同地区対決の成績が良いレイダーズがAFC西地区の首位を守り抜きました。とはいえ、こんな試合をしているようでは、来週にも首位陥落はほぼ確実でしょう。

 「勝利は選手の栄誉であり、敗北は監督の責任である」といったようなことを聞いたことがありますが、今週は選手にもコーチにも大きな責任があるでしょう。デルリオHCは "outplayed and outcoached" と語っていましたが、まさしくその通りで、選手のプレー自体でも、コーチ陣のプレーコールでも負けて、当然の如く試合に敗れたんです。

 特に批判が集中しているのは、恵まれたタレントを揃えながら、リーグ下位の守備しか構築できない、ノートンDCです。この試合ではデルリオHCはプレーコールを出さなかったようですが、それは正しい判断だったのでしょうか。もうノートンDCには後がなくなって、いよいよ「ホットシート」に座っていると考えていいでしょう。

 来週からは、敵地でのジャガーズ戦、バッカニアーズ戦。どちらも今季の成績が奮わないだけに、ここで2連勝しておきたいところ。今週と同じ試合しか出来ないようなら、2連敗もあり得ますが、プレーオフに進みたいのであれば、これ以上黒星を重ねるわけにはいきません。勝負のときです。