Raider Island

ラスベガス・レイダーズのファンブログです。

2016 WEEK 7 Raiders 33 - 16 Jaguars

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 今週からは、ジャガーズバッカニアーズと、フロリダを本拠地とするチームとの2連戦。プレーオフ進出を果たすためには、どちらも落とせませんが、まずは初戦のジャガーズ戦で勝利を収めることができました。

 スコアを見ると圧勝なんですが、どうにも締まらない試合で、若干つまらない試合に思えました。2週間前は「ギリギリの試合なんてやめてくれ」と言っていましたが、その方が面白いんじゃないかなーと今は思っています。

 では、試合を振り返りましょう。

 

PASSING

  • QBカーは、パス37回中23回成功(62.2%)、200ヤード、1TD、0INT、レイティング85.4。スクランブルは、4回4ヤード(平均1.0)。
  • INTを犯さなかったのは今季4回目。先週はINTとファンブルロストを1回ずつ犯して2回もターンオーバーを献上してしまったが、今週は立ち直った。
  • TDパスは今季13個目。前半終了間際、WRクラブツリーへ2ヤードのショートパス。
  • 2ミニッツでは、キャリア18個目のTDパス。これは2014年以降、リーグ1位。素晴らしいクラッチ・パフォーマンス。
  • 今週はショートパスが効果的だった。スクリメージから10~19ヤードのパスは8回中2回しか成功しなかったが、0~9ヤードのパスは19回中13回も成功。一方、20ヤード以上のパスは2回投げて2回とも成功。
  • 状況別のレイティングは、プレッシャーのない場面では90.4、プレッシャー下では73.7。プレッシャーを受けて数字が落ちるのは当然だが、先週と比較すれば高水準を維持している。

RUSHING

  • チーム全体として、34回144ヤード(平均4.2)、2TD。Pキングの27ヤードのランがあったが、それを除けば、平均は3.5ヤードと、手放しでは喜べない出来。
  • ただ、過去3試合は平均72ヤードしか稼げなかった。その倍も走ったのだから、復調し始めたとみていいだろう。
  • RBマレーは、18回59ヤード(平均3.3)、2TD。レシーブは、2回4ヤード(平均2.0)。足指を怪我して2週間欠場したが、復帰戦から存在感を見せた。第2Qにはラン中心の11プレー、75ヤードのドライブを牽引した(4回35ヤード、TD)。Week 7を終えて、TDランは5回。これは2005年以来。
  • RBワシントンは、5回16ヤード(平均3.2)。レシーブは、1回6ヤード。以前のようなビッグゲインは見られなくなって、良いところがない。
  • RBリチャードは、1回1ヤード。レシーブは、1回0ヤード。段々リターン要員と化しつつある。
  • FBオラワレは、3回12ヤード(平均4.0)。ボールを持たせれば、役割は果たしてくれるはず。個人的には、もっとキャリーを増やしてもいいと思う。

RECEIVING

  • WRクーパーは、4回29ヤード(平均7.3)。今週はCBラムジーとマッチアップ。ヤードは伸びなかったが、ラムジーを引き付けてくれたので、クラブツリーが躍動することができた。ラムジーの退場後はロングパスを受けて18ヤードのゲイン。
  • WRクラブツリーは、8回96ヤード(平均12.0)、1TD。前半最後のドライブでは、ロングパスを受けて56ヤードをゲイン。敵陣2ヤードまで攻め込んで、今季6個目となる2ヤードのTDレシーブ。先週は2回しかレシーブできなかったが、今週は両チームトップのレシーブ8回。彼をターゲットにしたときのQBカーのレイティングは129.4。よく頑張った。
  • WRロバーツは、4回42ヤード(平均10.5)。第1Qには、敵陣12ヤードまで攻め込む26ヤードのロングパスをキャッチ。第2Qの最初のプレーでは、TDパスを投じられるもキャッチできず。これはパスが悪かった。
  • WRホルトンは、レシーブはなかったものの、ランでは2回25ヤード(平均12.5)。2回とも「十八番」となったエンドアラウンド。1回目は相手が警戒していなかったため29ヤードもゲインできたが、2回目は対応されて4ヤードのロス。彼が出るときはリバースが来る、というのはもうバレてきているだろう。
  • TEウォルフォードは、1回5ヤード。第1Qには、キャッチしていれば先制TDとなるパスをドロップ。パスは悪くなく、NFLレベルでは、キャッチしないといけないパス。クーパーのドロップ癖は直りそうだが、彼にはその兆しが見えない。
  • TEリベラは、1回13ヤード。もっとTEを使っていく必要があるが、現状ではウォルフォードよりもリベラの方が頼れるかもしれない。

OFFENSIVE LINE

  • 先発は、LTペン、LGオセメレ、Cハドソン、RGジャクソン、RTハワード。
  • 先週は散々だったRTハワードが立ち直って、パスプロテクションがほぼ完璧だった。サックを浴びていないのは勿論、QBヒット1回、QBハリー6回しか許していない。
  • LGオセメレ以外はオフェンスの全72スナップをプレー。オセメレはひざを痛めて一旦サイドラインへ下がったが、すぐ戻ってきて71スナップをプレー。その間の1スナップはGフェリシアーノがプレー。
  • Week 1以来の出場となったTマキャンは、エリジブルプレーヤーやエキストララインマンとしてプレー。Gカークランドもランプレーで役割を与えられて、RBマレーの1つ目のTDランの際には、相手を押し込んで得点に貢献。

DEFENSE

  • 先発DLは、DEウォード、DTウィリアムス、NTマギー、DEマック。
  • 先発LBは、SLBアービン、MLBライリー、WLBスミス。
  • LBジェームズは先発を外れて、守備機会すら与えられなかった。デルリオHCはLBライリーとLBスミスのコンボを好んでいて、当初は3人のLBを使うつもりだったが、先発した2人の出来が良かったので、交代しなかったと言っている。また、経験豊富なベテランを起用したかったとも。だからといって、1回も守備をしない、なんてのは解せない。何か隠していることでもあるのか?
  • 先発DBは、LCBアマーソン、RCBスミス、FSネルソン、SSジョセフ。

AGAINST PASSING

  • 相手はQBボートルス。パス43回中23回成功(53.5%)、246ヤード、1TD、2INT、レイティング58.9。相手QBのレイティングとしては今季最低。
  • 前半は、パス14回中5回成功(35.7%)、57ヤード、1INT、レイティング19.0。後半はリードして引いて守ったためヤードは稼がれたが、特に問題なし。
  • DEマックは、3タックル(3ソロ)、2ロスタックル、QBヒット1回。50回のパスラッシュスナップで、サック1回、QBハリー3回。サックは2試合連続で、今季3個目。ようやくチームトップに。徐々に調子を上げてきたか?
  • LBアービンは、1タックル(ソロ)、QBヒット2回、1ファンブルフォース。サックこそなかったが、彼もよくプレッシャーをかけられていた。
  • LBスミスは、6タックル(6ソロ)、2パスディフェンス。第4Qには、エンドゾーン内でTEトーマスへのパスをINTしかけるも、ボールをもぎ取られてTDを許した。
  • CBアマーソンは、4タックル(4ソロ)、1INT、2パスディフェンス。今週は、4回ターゲットになって3回キャッチを許したが、ゲインは31ヤードにとどめた。エンドゾーン内のWRリーへのパスをインターセプト。今季2個目。2015年以降、36パスディフェンスはリーグトップ。今季の11パスディフェンスもリーグトップ。
  • Sネルソンは、1タックル(1ソロ)、1INT、1パスディフェンス。最終盤には、WRロビンソンへのパスを拾い上げて、試合終了を告げるインターセプト。今季2個目。キャリア通算では32個目のINTで、2007年以来、現役のセイフティでは最多。
  • Sジョセフは、3タックル(3ソロ)、1パスディフェンス。TEトーマスへのパスに腕を入れてナイスカット。パスカバーは向上しつつある。
  • CBヘイデンは、5タックル(5ソロ)。パスカバーでは、転んでしまってWRリーに38ヤードのゲインを許した。ボートルスのスクランブルを1ヤードに抑える好プレーもあった。
  • パス守備が良かったのは、ボートルスの不調も一因だろう。アマーソンがINTしたパスは、ネルソンとヘイデンを含めた3人がカバーしていたWRリーへのパス。こういう通るはずのないパスを投げたり、コントロールミスを何度も犯したりしてくれたことが大きかった。あとは、相手レシーバー陣のドロップが多発したのも助かった。

AGAINST RUSHING

  • チーム全体として、16回105ヤード(平均6.6)。
  • ジャガーズは、過去5試合の平均ラッシングヤードが71ヤードと奮わず、100ヤード超えは1回しかなかったので、やや走られたかな、という印象。平均6.6ヤードというのも、やはり良くない。
  • RBアイボリーに42ヤード、RBイェルドンに15ヤード、QBボートルスに17ヤードと、ボールを持った3人全員にビッグゲインを許した。特にアイボリーは、このロングラン以外は4回6ヤードに抑えていた。こういう勿体無いプレーは減らさないといけない。
  • LBアービンは、RBアイボリーへタックルした際、ファンブルを誘発。惜しくもリカバーはできなかったが、今季4個目のファンブルフォースというのは素晴らしい。
  • LBライリーは、2タックル(2ソロ)。ランストップとQBハリーを1回ずつ記録。パスでもランでも貢献していて、今のところ良い掘り出し物となっている。
  • CBアマーソンにはラン守備を改善してもらいたい。ミスタックルが多過ぎる。

SPECIAL TEAMS

  • Pキングは、5回273ヤード(平均54.6)、最長60ヤード。タッチバックを犯さずに、4回は20ヤード以内に落とすという完璧な出来。相手を不利なフィールドポジションに追い込めた。
  • 試合残り4分を切って迎えた4th & 24では、LSコンドのスナップミスがあったが、キングがボールを持って27ヤードを激走。まさかの1stダウン更新となった。彼の足はめちゃくちゃ速かった。パントは勿論、ピアノも上手い、多才な男。
  • Kジャニコウスキーは、FG 4回、PAT 3回をすべて成功。文句なし。
  • 第1Q終盤には、敵陣13ヤードへのパントをWRグリーンがマフ。WRホームズがリカバーして、敵陣17ヤードからのオフェンスができた。
  • リーダー格であるRBジョーンズ(ひざ)とSトラウィック(肩)が欠場したが、皮肉にもスペシャルチームは今季最高の出来となった。

PENALTIES

  • 反則は11回117ヤード。相手は13回122ヤード。
  • 終盤はジャガーズがイライラして、やや荒れ気味の試合になった。こういうのは審判が律するべきなのに、今週の審判はグダグダしていて、それを助長するだけだった。
  • 第1Q:LBスミスのホールディング。CBヘイデンのホールディング。
  • 第2Q:キックオフリターン時、LBベイツのホールディング。CBアマーソンのホールディング、パスインターフェア。WRクラブツリーのアンスポーツマンライクコンダクト。
  • 第3Q:LGオセメレのホールディング。LBカルフーンのフォルススタート。パントリターン時、CBハミルトンのホールディング、LBカルフーンのホールディング。
  • 第4Q:LBスミスのアンネセサリーラフネスLBアービンのオフサイドLBカルフーンのオフサイド。Cハドソンのフォルススタート。LTペンのアンネセサリーラフネス。WRホルトンがCBラムジーと殴り合って退場。LBスミスのパスインターフェア。

INJURIES

  • アクティブ登録を外れたのは、QBクック、RBジョーンズ(ひざ)、CBマクドナルド、Sトラウィック(肩)Tワトソン(ふくらはぎ)Gアレキサンダー(足首)、TEオマリー。
  • Tワトソンはクエッショナブルとなっていたが欠場。万全な状態まで回復してから復帰させたいという意向があるらしい。
  • DTマギーが足首を痛めて途中退場。試合には戻らなかった。
  • IRからの復帰が待たれるDEエドワーズ(腰)は、まだ練習を開始していない。試合翌日になってもフロリダに来ていないので、試合への復帰は思っていたよりも長引きそう。

 

 今週は攻守ともに上手くいった試合でした。オフェンスはQBカーが先週からきっちり修正できていましたし、RBマレーの復帰でランも出るようになりました。ディフェンスは相手のミスに助けられた感も強いですが、大きなミスを犯さずに終われたのは良かったと思います。

 これで今季の成績は5勝2敗。開幕から7試合で5勝を挙げるのは、2001年以来。ロードで開幕から4連勝するのは、2000年以来。今のところ、SBに進出した2002年以上の成績を残していて、地区首位にも位置しています。

 しかし、全く油断はできません。今季のAFC西地区は激戦区。昨季王者ブロンコスは5勝2敗。苦手意識の強いチーフスは4勝2敗。チャージャーズは3勝4敗と負け越していますが、DEボサが起爆剤となって、これから追い上げてくる気配があります。

 しかも、今季は後半のスケジュールが圧倒的にキツいんです。

 これは、対戦相手の昨季の平均勝率ですが、前半は4割を切っているのに、後半は6割を超えます。「でも、昨季の成績でしょ?」という声が飛んできそうですが、実は今季の成績を見ても、それほど大差はありません。

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ESPN Stats & Info)

 ここまでの7試合は、対戦相手の平均勝率が5割を下回っていますが、この先は厳しい戦いが待っています。そもそも、開幕からの7試合では、負け越しているチームには全勝していますが、勝ち越しているチームには全敗しています。

 弱いチームを叩いているだけでは、プレーオフには進出できても、その先の栄光は決して掴めません。好調なチームとの試合や、同地区ライバルとのアウェイのゲームを勝ち切る力が求められます。まずは、次週のバッカニアーズ戦。2連勝して勢いのあるチームですが、勝利してくれることを期待しています。