Raider Island

ラスベガス・レイダーズのファンブログです。

2016 WEEK 4 Raiders 28 - 27 Ravens

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 今週はかなりアンダードッグと言われていたレイダーズ。私も、開幕から4試合は2勝2敗で構わないと思っていたので、敗戦覚悟で(というかボッコボコにされるんじゃないかと思いながら)観戦しましたが、またも1点差の接戦を制し、見事3勝目を挙げました。この試合も最後まで分からない、心臓に悪いゲームとなりましたが、勝ちは勝ち。まずは素直に喜びたいと思います。

 では、試合を振り返っていきましょう。スタッツとスナップ数はこちらのGamebookをご覧ください。

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PASSING

  • 先発QBカーは、パス35回中25回成功(71.4%)、199ヤード、4TD、0INT、レイティング123.4。レイティングが100.0を超えるのはキャリア9回目。
  • TDパスはWRロバーツに1回、WRクラブツリーに3回。1試合で4TDを記録するのはキャリア3回目。1試合で1人の選手に3つのTDパスを投げたのはキャリア最多。
  • 第4Qだけで、パス13回中9回成功(69.2%)、104ヤード、2TD。第4Qに100ヤード、2TD以上を記録するのはキャリア初。この間、サックされるどころか、プレッシャーすら全く受けていない。
  • この日はレシーバーのドロップが3回あったと思われる。

RUSHING

  • チーム全体では、19回62ヤード(平均3.3)。今季初めて、ラッシングヤードが100ヤードを下回った。先週までが出来過ぎの感もあるが。
  • 先発RBマレーは、8回19ヤード(平均2.4)と抑えられた。開幕から続いていた連続TDランは3週で途切れた。最長でも4ヤードしか走れず、次週の巻き返しに期待したい。
  • 2番手RBワシントンは、5回30ヤード(平均6.0)。第2Qには、この日最長の28ヤードを走り、ゴール前5ヤードまで攻め込んだ。一方、第4Qには痛恨のファンブルロストを喫し、逆転のTDを許すきっかけとなってしまった。とはいえ、不振だったRB陣の中では一番良かった。
  • 3番手RBリチャードは、2回15ヤード(平均7.5)。ランでは見せ場がなかったが、リターナーとしては大活躍した(後述)。
  • FBオラワレは、1回走るも、ノーゲイン。

RECEIVING

  • WRクーパーは、6回中5回キャッチ(83.3%)、48ヤード(平均9.6)。第4Qには16ヤードのロングゲインも。珍しくロングパスはなかったが、代わりにドロップもなし。「なし」といえば、今季はまだTDレシーブも「なし」。
  • WRクラブツリーは、12回中7回キャッチ(58.3%)、88ヤード(平均12.6)、3TDと大暴れ。23ヤードのTDレシーブを始め、10ヤード以上のレシーブが5回。レイダーズ移籍後、1試合で2TDを記録するのは2回目。3TDを記録するのは、8年間のキャリアで初めてのこと。これで今季4TDとなり、一気にチームトップになった。また、1試合3レシーブ以上の記録が21試合連続になった。
  • ESPNから面白いスタッツを紹介。この日のクラブツリーのTDレシーブは、いずれもエンドゾーン内でのレシーブとなっている。今季、QBカーがエンドゾーン内にいるクラブツリーをターゲットにしたのは4回で、そのすべてのパスが通ってTDになっている。昨季は同様のパスは14回中5回しか決まっていない。
  • WRロバーツは、3回中3回キャッチ、12ヤード(平均4.0)、1TD。クーパーと並ぶドロップ王のロバーツだが、今日はドロップなし。先週に続いてのTDレシーブで、2週連続TDレシーブを記録するのはキャリア2回目。
  • TEウォルフォードは、4回中2回キャッチ(50%)、23ヤード(平均11.5)。今日も肝心なところで落球をしており、イマイチ信用できない。第4Qに負傷退場したが、怪我の程度は不明。
  • TEスミス、TEリベラは、ともに1回中1回キャッチ、1ヤード。スミスは足を痛めて途中退場。リベラは今季初出場になった。

OFFENSIVE LINE

  • 先発は、LTペン、LGオセメレ、Cハドソン、RGジャクソン、RTアレキサンダー。RTは、先発ワトソン(ふくらはぎ)、控えハワード(足首)が故障した上、その控えのマキャン(ひざ)までインアクティブになったため、7巡指名ルーキーのアレキサンダーがキャリア初先発。
  • そのアレキサンダーは、先週は悪くなかったと思ったが、この日はDLに押される場面が多かった。それに伴って、ホールディング3回、フォルススタート1回の計4回の反則を犯してしまった。ただ、ホールディングしてでもQBカーを守ろうとした姿勢は評価したい。
  • パスプロテクションは良かっただろう。この日のカーは、サックどころかQBヒットすら1回も浴びていない。上述の通り、第4Qにはプレッシャーすらかかっていない。
  • ランが出なかったのはOLの責任でもあるだろう。レイブンズの強力なフロント7を押し切れなかった。次週、相手が変われば改善されるのでは。
  • 何より良かったのは、怪我人が出なかったこと。Week 4にして初めて、先発OLがオフェンスの全スナップに参加できた。これからも健康体で過ごしてほしい。

DEFENSE

  • 先発DLは、DEウォード、DTマギー、NTエリス、DEマック。
  • DEマックは待望の今季初サックを記録。タックル6回(ソロ4回)、ロスタックル1回。
  • DLオートリーはLBアービンがファンブルさせたボールをリカバー。これがキャリア初のファンブルリカバーになった。
  • 先発LBは、SLBアービン、MLBジェームズ、WLBスミス。
  • LBアービンはレイダーズ移籍後2個目のサックを決めた。また、2試合連続してファンブルフォースを記録したが、これはキャリア初のこと。
  • 2試合連続で先発した5巡指名ルーキーLBジェームズは、チームトップのタックル15回(ソロ12回)と、今日も良い働きを見せた。ロスタックル1回、ファンブルフォース1回。
  • LBスミスが鼠蹊部、LBヒーニーが足首を痛めたため、ほとんどスペシャルチーム専任のLBベイツが守備に参加することになった。
  • 先発DBは、LCBアマーソン、RCBスミス、FSネルソン、SSジョセフ。
  • 1巡指名ルーキーSジョセフは、今日もLBジェームズに次ぐタックル8回(ソロ5回)を記録した他、パスディフェンスも1回マーク。

AGAINST PASSING

  • QBフラッコに対して、パス52回中32回成功(61.5%)、298ヤード、1TD、0INT、レイティング83.7。
  • WRスミスには、11回中8回キャッチ(72.7%)、111ヤード(平均13.9)、1TDと、随分やられてしまった。
  • この日はパスパスラッシュが機能した。DEマックがサック1回、QBヒット3回、LBアービンがサック1回、QBヒット2回、DEウォードがQBヒット1回と、計サック2回、QBヒット6回を記録。
  • DEマックはダブルチームで対応されてもプレッシャーをかけ続けていた。QBハリーが5回。2回ほど相手OLのホールディングを誘発していた。
  • DB陣は先週に続いて奮闘した。CBスミスは何度か反則を犯しながらも要所を締めた。絶妙なタイトカバーやINT寸前のパスディフェンスなど、見せ場を作った。2ポイントコンバージョンのパスをINTする活躍も。
  • 予想外の活躍を見せたのはCBヘイデン。いつもは「狙い撃ち」されているが、何度かパスは通されたものの、明確な失敗は犯さなかった。素早いタックルでRACを止める様が見られ、Sとしての起用がふさわしい、との声もあるとかないとか。
  • 一番マズかったのは、第4Q中盤に許した、52ヤードのTDパス。WRスミスにパスが通ったのは仕方ないとして、CBアマーソン、Sネルソンが2人とも躱され、一発TDになってしまった。
  • レイブンズの最後のドライブでは、フィールド中央まで攻め込まれるも、パス4回を連続して防ぎ、逃げ切った。特に最後のパスに対しては、ヘイデンの反則ギリギリのカバー、ネルソンのハードタックルが上手く決まった。ただ、このときヘイデンが負傷してしまった。

AGAINST RUSHING

  • チーム全体として、26回130ヤード(平均5.0)、2TDのランを許した。
  • 相手のエースRBフォーセットが欠場し、ランが止まるかという期待はあったが、終わってみれば100ヤード以上走られ、複数のTDランを許す、イマイチな出来。
  • RBウェスト1人に、21回113ヤード(平均5.4)、1TDと走られた。
  • Sジョセフ、LBジェームズのルーキーコンビが頑張っていた。チームのタックル65回中、この2人のタックルが23回(35.4%)。
  • 最後のドライブでランを出されていたら、間違いなくFGレンジまで進まれていた。レイブンズはTOを1回残していたので、選択肢としてはありえたはず。今回は運が良かったが、ランディフェンスを改善しないと、次は逆転負けの可能性が高い。
  • 時間別に見ると、前半は33ヤードしか走られていないのに、後半は97ヤードも走られている。先週から感じていたが、後半になるとDLがグイグイと押され出す。先発メンバー以外にも、DTウィリアムス、NTレイサムがいて、ローテーションしているはずなので、「疲れ」だけとは考えにくい。DEウォードが元々DTにもかかわらず押されまくっているのが気になるところ。

SPECIAL TEAMS

  • Pキングはこの日も神懸っていた。8回414ヤード(平均51.8、ネット46.5)。4回は20ヤード以内に落として、TBはなし。特に前半は素晴らしく、5回中4回のパントが20ヤード以内、2回が10ヤード以内。ここまで10ヤード以内に7回のパントを落としており、これはリーグトップの数字。
  • ランでは目立たなかったRBリチャードは、リターンでは大爆発。パントリターンは3回72ヤード(平均24.0)、キックオフリターンは3回66ヤード(平均22.0)。特に良かったのは、第1Q終盤の47ヤードのパントリターン。ゴール前6ヤードまでリターンし、直後に先制のTDパスが通った、値千金のリターン。
  • 一方、相手KRヘスターには60ヤードのキックオフリターンを許している。それを除けば、パントリターンは3回42ヤード(平均14.2)、キックオフリターンは3回63ヤード(平均21.0)と、よく抑えられた。

PENALTIES

  • 反則は12回93ヤード。対するレイブンズは10回105ヤード。
  • 第1Q:CBスミスのホールディング。TEスミスのフォルススタート。WRクーパーのパスインターフェア。
  • 第2Q:RTアレキサンダーのホールディング。LBスミスのパスインターフェア。RTアレキサンダーのホールディング。
  • 第3Q:RTアレキサンダーのフォルススタート。CBスミスのホールディング。
  • 第4Q:RGジャクソンのアンネセサリーラフネス。QBカーのディレイオブゲーム。パントリターン中、WRホームズのアウトオブバウンズ。RTアレキサンダーのホールディング。
  • RTアレキサンダーが4回、CBスミスが2回の反則を犯したが、努力の証と思って目を瞑りたい。
  • RGジャクソンのアンネセサリーラフネスは何故とられたのか分からない。

INJURIES

  • 怪我人が多く出た。TEスミス、TEウォルフォード、LBスミス、LBヒーニー、CBヘイデン。
  • TEスミスは右下腿骨の骨折。IRに入り、シーズン終了になる可能性が出てきた。彼はブロッカーとして起用されているので、ブロッキングTEを補強する必要がある。PSにはライアン・オマリーというブロッキングTEがいるが、果たして昇格するのかどうか。
  • LBスミスは鼠蹊部、LBヒーニーは足首を負傷。LBスミスが次週に響くようなら、またLBベイツが出場することになる。ヒーニーは重傷らしく、TEスミス同様、シーズンエンドのIR入りもありうる(追記:2016年10月4日23時頃)。開幕から怪我人の多いOLに続いて、LBの人手も足りなくなるかもしれない。
  • TEウォルフォード、CBヘイデンはプレイ後にフィールドで倒れていたが、怪我の詳細は現在(2016年10月4日9時頃)のところ分かっていない。

 

 これで成績は3勝1敗。AFC西地区ではブロンコスが4連勝しているため2位に位置していますが、現時点ではWC圏内です。気が早いのは分かっていますが、開幕からの滑り出しは(勝敗的には)順調と考えて良いでしょう。

 ロードで3連勝を飾るのは、フランチャイズ史上5回目。過去4回はいずれもAFCチャンピオンシップまで進出し、敗れているそうです。喜んでいいのか、よく分からないデータですが、期待してよいということかもしれません。

 ここまでの4試合は、完勝するでも完敗するでもなく、いずれも接戦となっています。本当にAFCチャンピオンシップまで進むためには、接戦を落とさないことも大切ですが、試合をコントロールし、相手をドミネイトする力が必要だと思います。

 次週はホームにチャージャーズを迎え、いよいよ同地区対決が始まります。その後も、これまで以上に強力な相手との対戦が続きます。一層の成長を見せて、勝ち星を増やしていってほしいものです。