【近況報告】マスグレイブとの別れ&ラスベガスへの移転申請など
お久し振りです。レイダー島です。
どうでもいいですが、ブログ名を変えてみました。「レイダー島」と名乗っているので、そのまま "Raider Island" です。スマホゲームの "Madden Mobile" でも同じニックネームですし、一貫性を持たせようということです。
ワイルドカードでの敗戦以降、ツイッターには何かしら投稿していましたが、ブログの更新はサボリっ放し。プレーオフの展望などを書けるほど他チームのことは理解していないので、とりあえず最近2週間ほどのニュースをざっくりとまとめておこうと思います。
マスグレイブとの再契約を見送る
まずはコーチ人事から。オフェンスのコーチ陣はほとんどが残留。ただし、今シーズン限りで契約の切れるマスグレイブOCとは再契約せず、QBコーチを務めていたトッド・ダウニングを内部昇格させました。QBコーチの後任には、彼のアシスタントだったジェイク・ピーツが就任しています。
マスグレイブは、デルリオHCがJAXのHCだったときも、彼の下でOCを務めていましたが、当時も2年間で解雇されています。今シーズンのレイダーズは、リーグ6位の攻撃力を武器に快進撃を続けましたが、そのオフェンスは良くも悪くもQBカーに支えられてのものでした。彼を欠いて臨んだ、第17週のブロンコス戦と、ワイルドカードのテキサンズ戦では、オフェンスが完全に沈黙し、その消極的過ぎるプレーコールに批判が殺到しました。
ランオフェンスに定評のあるマスグレイブですが、その保守的な戦術には賛否が分かれるところ。今回彼と再契約を結ばなかった最大の要因は、肝心のランオフェンスに対しても消極的だったことでしょう。少しでもランを止められると、ランの回数を極端に減らしたり、ショートヤードをパスでとろうとして失敗したりなど、どうもRB陣を信じ切れていないようなプレーが散見されました。
幸運なことに、マスグレイブは既にブロンコスのQBコーチに就任しています。地元記者は彼の残留を予測していましたし、カーも彼のことを非常にリスペクトしているようなので、これで良い方向に向かうかどうかは、私は微妙なところだと思っています。
彼に代わって新たなOCに就任したダウニングは、QBコーチとしては非常に優秀です。昨シーズンはカーを大きく成長させたことが評価され、PFFに最優秀QBコーチに選出されています。他チームからの引き抜かれないようプロテクトしていたようですし、フロントからの期待の高さもうかがえます。カーを活かし切ったオフェンスを披露してほしいですね。
オフェンスの人事でもうひとつ大きな動きは、マイク・タイスOLコーチの残留です。FAで獲得したとはいえ、今シーズンはプロボウルに3人のOLを送り込んだレイダーズですが、その裏には彼の力添えも大きいはずです。怪我が相次いで安定しなかったRTの改善や、LGからコンバートされてパフォーマンスを落としたRGジャクソンの復調、ルーキーのG/Tアレキサンダー、Gカークランドの育成など、尽力してほしいと思います。
ディフェンスのコーチ陣も変化はほとんどありません。散々な言われようだったケン・ノートンDCの残留が決定。開幕から2試合連続で500ヤード以上を喪失しましたが、そのディフェンスもシーズンを通して徐々に改善されたため、来シーズンも彼に託すという選択をしたのでしょう。
デルリオはDCを解任した経験がなく、守備のせいでプレーオフ進出を逃す、といったことのない限り、ノートンの解任もないと思われます。それに、彼はLBコーチとしては極めて優秀で、今シーズン加入したLBアービンのように、彼の大ファンという選手もいます。やはり、簡単にはチームを去らないでしょうね。
一方、お粗末なプレーを連発したセカンダリーには厳しい評価が下され、マーカス・ロビンソンDBコーチが解任されました。タックルやアサインメントのミスが頻発し、目を疑うようなロングゲインを許し続けたので、妥当な判断でしょう。ただ、DEマック以外のフロントが低調で、そのしわ寄せをセカンダリーが受けた感もあります。この辺の補強が今オフの課題になるでしょう。
後任のDBコーチはまだ決まっていません。まだプレーオフに残っている4チームから引き抜くつもりなのかもしれません。一方のロビンソンは早くもブロンコスのDBコーチに就任。これで「あの」セカンダリーが弱体化してくれれば……
ラスベガスへの移転を申請
チャージャーズがLA行きを表明した数日後、レイダーズもラスベガスへの移転を正式に申請しました。とはいえ、今すぐ「ラスベガス・レイダーズ」になるわけではありません。今年3月に行われる予定のオーナー会議で、3/4にあたる24人以上のオーナーからの承認を得て、ようやく移転が確定します。NFLはギャンブルに対して否定的な姿勢を示していますが、マーク・デービス オーナーが申請を行ったということは、勝算があるということなのでしょう。
しかし、オークランドでの戦いはまだまだ終わりません。2017年のシーズンチケットは完売していますし、2017、18年には、オークランド・コロシアムでプレーする単独オプションを、レイダーズ側が持っています。ということで、あと2年間は「オークランド・レイダーズ」でいられる可能性が高いんです。現在のチーム作りを見ても、SBを制覇するなら、向こう2年程度がチャンスでしょう。オークランドに優勝をもたらして、華々しく移転してもらえるなら、それでよし。
PFWAの表彰、色々と受賞しました
AP通信と同じく、シーズンMVPや新人王などを発表する "Pro Football Writers of America" 通称 "PFWA" が、今シーズンの表彰選手を発表。今シーズンはレイダーズからも多くの受賞者が出ました。
最初に発表されたのは、オールプロにあたるオールNFL。PFWAはカンファレンスごとのオールプロである、オールAFCとオールNFCも発表しています。レイダーズからは、オールAFCにLTペン、LGオセメレ、Cハドソン、DEマックが選出され、LGオセメレ、DEマックはオールNFLにも選出されました。
次に発表されたのは、新人王とオールルーキー。今シーズンのNFLを席巻したカウボーイズのRBエリオットが新人王とオフェンス新人王をダブル受賞。また、同地区ライバルであるチャージャーズのDEボサがディフェンス新人王を受賞しました。レイダーズからは、オールルーキーにSジョセフが選出されました。ACLの断裂からよく立ち直ったと思います。
続いて発表されたのは、シーズンMVP。圧倒的オフェンス力でプレーオフを勝ち進むファルコンズから、QBライアンがMVPとオフェンスMVPをダブル受賞。そして、ディフェンスMVPには、我らがレイダーズの誇る最高のエッジディフェンダー、DEマックが選出されました。PFWAとAP通信のMVPはほぼ一致しているので、マックはAP通信のディフェンスMVPも受賞する可能性が高いです。
その翌日は、コーチや役員の表彰でした。レイダーズのデルリオHCは最優秀コーチ賞の候補だったと思いますが、こちらはカウボーイズのギャレットHCが受賞。しかし、レイダーズの再建を着々と進める敏腕、マッケンジーGMが最優秀役員賞を受賞。14年振りのプレーオフ進出を果たしたことを考えれば、これぐらいの栄誉は受けてもらわないといけませんね。最優秀アシスタントコーチ賞は、ファルコンズのシャナハンOCが受賞しています。
最終日には、カムバック賞とMIPが発表され、パッカーズのWRネルソン、ファルコンズのLBビーズリーがそれぞれ受賞しています。
今シーズンはプロボウルにもリーグ最多の7人が選出され、本当に飛躍のシーズンになりました。チームは来シーズンを見据えて動き始めていますが、とりあえずはこの功績を称えたいと思います。受賞された方々、おめでとう!
プロボウル辞退者が続々と
終盤は多くの故障者が出ました。それは主力選手も例外ではありません。先述の通り、リーグ最多の7人がプロボウルに選出されましたが、そのうち4人が出場を辞退しています。
1人目はQBカー。右足首の腓骨を骨折していますから、当たり前です。2人目はDEマック。今シーズンはインジャリーレポートに載ることなくシーズンを終えましたが、獅子奮迅の働きで、体へのダメージは想像以上に大きいのでしょう。3人目はLTペン。ひざを骨折し、大事な大事なワイルドカードでキャリア初欠場してしまったのは、記憶に新しいところ。4人目はWRクーパー。今シーズンも終盤は怪我に苦しみました。
NFLのオールスターゲームであるプロボウルは、それほど人気がなく、無駄な怪我を防ぐために出場したがらない選手も多いですから、これだけ辞退者が出ても仕方ないと思っています。選出されたこと自体が名誉なことですから、ゆっくりと体を休めてほしいですね。
ざっとこんなところでしょうか。抜けていることもあるかもしれませんが、ご容赦ください。大きなニュースが入ったときにでもブログにも戻ってきます。プロボウルのレビューは書くかもしれません。それでは。